2013/06/30

2. LHC-ATLAS実験

 素粒子の性質を調べる方法の一つに、粒子を高エネルギーまで加速して衝突させ、反応をみる、というものがあります。それに必要なのが、最先端の科学と技術が詰め込まれた粒子加速器です。スイスのジュネーブにある研究機関CERN(欧州原子核研究機構)の有するLHC(Large Hadron Collider)は、27km(山手線一周ほど)もの円周を持つ大型の粒子加速器です。陽子を電磁力によって何段階にも分けて加速させ、最大で7TeV(7×10^{12}eV, 1eVは電荷1の粒子が1Vの電位差により加速された際に持つ運動エネルギー)ものエネルギーを与えます。極限まで加速された陽子と陽子を衝突させることにより、ビッグバン直後の世界に近い状態を作りだし、通常見ることのできない様々な反応を起こします。
 
 発生した素粒子は、肉眼でも顕微鏡でも見ることができません。これを見るには、検出器を設置し、粒子と検出器の起こす反応から存在を間接的に知る必要があります。LHCに設置された検出器のうちの一つが、ATLAS検出器です。これは直径22m、幅44m程度の円筒型の巨大な検出器であり、様々な粒子を検出することができます。